一般家庭向けの電力自由化が行われてから1年以上経過し、新規に参入する電力事業者の数が落ち着いてきました。初期の頃にはまだ全ての料金プランが出揃っておらず、互いに他社の施策を牽制しながら料金体系を固める時期が続いています。各社の料金プランを比較するシミュレーションを行なうサイトが複数立ち上がり、ようやくじっくりと検証出来るようになったわけです。競争環境がある程度落ち着いた段階になるまでは、新規参入の電力事業者へ乗り換えるかどうか、判断材料が乏しい状況が生まれていました。後から次々と新料金プランが発表される事態となり、2年縛りの契約をしてしまうと乗り換えが難しくなってしまうからです。一通り各社の料金プランを比較して、為替相場の変動状況までを見越してから電力事業者の変更を行なうくらいの慎重姿勢が必要となるでしょう。

深夜電力は原子力発電所のためにある

最も安価に安定して電力供給出来る方法は、原子力発電所を用いた発電システムです。燃料費が乱高下することが無く、計画的に運転を昼夜問わず行えるので、定期メンテナンスを挟みながら交代で高出力を維持出来ます。深夜電力がオール電化向けに激安販売されていることは、一定出力で24時間運転出来る原子力発電所で作った電力が余らないようにする工夫でした。電力自由化がされたことで、新規参入した電力事業者の料金を比較シミュレーションしても、オール電化のみ常に原子力発電所を持つ既存の電力事業者が提供しているプランが最安値となっています。電力会社を乗り換える際には、オール電化住宅は対象外となってしまう最大の理由は、深夜電力の激安販売が設備の都合上行われていたためです。

太陽光発電と火力発電所に注意しよう

新規参入した電力事業者では、自然エネルギーとして太陽光発電システムを積極的に利用しているケースが見られます。また、原油安の状況下では、石油を使った火力発電所が有力な方法となっていますが、燃料費が高騰したり為替相場次第では、高コストになりかねません。電力自由化が行われたということは、電力事業者の選択次第では従来よりも料金が高くなる可能性もあります。シミュレーションを定期的に行い、無理に2年縛りの契約を付けることなく、その時に最適な契約プランを選択して行くことが望ましいでしょう。太陽光発電システムは、昼間しか発電出来ないので、夜間はガスタービン発電や電力市場からの余剰電力買い付けに頼る必要があります。太陽光発電と火力発電は、コストの上下と夜間の発電について真剣に考慮する必要があるわけです。